TWお休み中に女性手帳問題で盛り上がったようです。乗り遅れたので、一般論的雑感。政治は原因に対して対策を立てるもの。少子化は結婚率の低下が8割の要因。結婚率低下対策に集中するのが正解。1
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月9日
結婚率低下は男性・女性どちらかの問題ではない。女性対策と考えるのは的外れだろう。2
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月9日
結婚率低下の原因は複雑。ただ雇用問題が最大の原因であることは明らか。安定的な雇用と安心できる社会保障制度が最大の対策となる。3
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月9日
制度や社会を変えることで意識が変わると考えるのが、政治というものだ。制度や社会を変えないで意識を変えようとするのは、近代政治ではない。4
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月9日
意識を変えることが政治だとする儒教主義の2000年の歴史は、今なお続いている。制度や社会を変えることなく意識を変えようとするから「啓発」が政治だと思ってしまう。「啓発」は近代政治ではない。5
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月9日
ピルについて私はTWやブログでなんと書いてきたか?必要なのは啓発ではなく、選択できる条件の整備(価格問題を含めて敷居の低さの実現、選択の参考になる情報の提供、など)と繰り返してきた。6
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月9日
何事にせよ主体的選択ができる環境の整備が重要。そうすれば、社会は自ずと落ち着くところに落ち着くものなのだ。「啓発」は主体的選択とはなじまない考えだと思う。7
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月9日
社員の遅刻が多くて困った町工場の社長。A社長は「社員手帳」を作ろうと考え、B社長は無遅刻報奨金制度を作り、C社長は工場の近くに社宅を作った。「社員手帳」や「女性手帳」は、日本では自慢になっても海外ではバカにされるレベルの話。
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月9日
女性医療の改善に対する政策効果(5/10ツイート分)
国策「女性手帳」が話題になっているので書きたくないが、本当は女性手帳のようなものがあってもよいと思う。性教育としての女性手帳のようなものなら、むしろほしい気がする。ただ、いくつか条件がある。1
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月10日
第1の条件は、少子化対策であってはならない。昨日もTWしたように、少子化対策で政府がなすべきことは、安定した生活基盤の整備であって、「啓発」ではない。2
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月10日
第2の条件は、国策であってはならない。性の問題は価値観の問題と関係しており、公権力が一定の価値観を強制するものであってはならない。3
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月10日
第2の条件に関係して、欧米で民間団体が果たした役割についてひと言付言。避妊運動は一つの例外もなく、民間団体主導だった。民間団体の避妊運動から、リプロヘルスライツ支援施設ができた。産婦人科医の敷居の低さはその歴史と関係している。4
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月10日
一方、日本の避妊運動も民間団体から生まれたが国策団体に性格を変え、やがて業界団体的な色彩も付加された。この歴史の違いを引きずっている点も乗り越えるべき課題だ。「女性健康支援センター」などを「L・センター」として整備する案があるが、若者の性の相談施設の方が意味がある。5
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月10日
第3の条件は、メインは性教育とし、その補完的意味合いを女性手帳に持たせることだ。性教育をないがしろにして、女性手帳はあり得ない。6
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月10日
第4の条件は、徹底的に科学的知見に依拠し、誘導的歪曲が排除されるべきことだ。高齢出産のリスクなど最近知られたことではない。日本の性に関する情報は、思惑で歪められたり隠されたりする傾向がある。7
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月10日
第5の条件は、性に関する情報提供がリプロヘルスライツの改善とセットでなされることだ。たとえば、緊急避妊への遠ざけ政策を放置しておきながら、緊急避妊の知識を教えるのは正義ではない。8
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月10日
※緊急避妊の遠ざけ政策については「もうひとつのノルレボ物語(1)」~(12)参照
第6の条件は、リプロヘルスライツの主体としての女性の位置づけがなされるべきで、その中には性的マイノリティの権利や非婚という価値観の許容に配慮した内容でなくてはならない。9
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月10日
以上の条件を満たす女性手帳のようなものは、国定であってはならず、好ましくは個人の著作であるべきだ。1種類である必要はなく、多種類である方がむしろ自然だろう。10
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月10日
@nakamukae twitter.com/ruriko_pillton…
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月10日
ブログやTWで書いてきたことだが、フランスなどのようにピルの値段を300円とかにすれば、20才までにほとんどの女性が産婦人科となじみになる。このようなシステムは女性手帳などより、ずっとすばらしいと思うのだが。11
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月10日
世論誘導と利益誘導
政治はしたたかです。
おそらく、反対を弱める方策と支持を広める方策を同時に打ち出してくるでしょう。
私が行政担当者なら、根拠法を母子保健法とするのではなく、
健康増進法とします。
そして、「健康手帳(男性版)」「健康手帳(女性版)」を作ることにします。
これで反対の風当たりはぐっと弱まるでしょう。
「健康手帳」の編集を関係学会に委託すれば、
医療界が「健康手帳」の推進に取り組むようになるでしょう。
「健康手帳」の配布は、健康増進法第十九条の二(市町村による健康増進事業の実施)に位置づけます。
このようにして一旦「健康手帳」を導入してしまえば、
行政ペースで物事が運ぶようになります。
ピル認可の際に厚労省は関係学会名でガイドラインを作成させました。
ガイドラインの内容は「服用者向け情報提供資料」として、
製薬会社に作らせることとしました。
その内容はわざわざ妊娠しやすくする服用法を奨めるなどトンデモです。
しかし、一旦それができてしまうと教典化し、
異議を唱えると異端視されてしまいます(参照)。
政治は恐ろしい世界です。
役人の世論誘導術と利益誘導術が健在な間は、
この国は本当に良い国にはならないと思います。
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啓発政治の非実効性(5/11ツイート分)
以下5/11ツイート分。屋上屋の観もあるが。
自分の「女性手帳」関連ツイートをまとめた。自分は中迎聡氏的なある意味常識論的賛成論を意識してツイートした。中迎氏は「ないよりある方がましで反対するのはおかしい」と言いたげだ。一般ウケする言い方だ。1
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月11日
中迎氏が反対するなら対案を示せと述べている点も当を得ている。もっとも少子化対策としての「女性手帳」が無効であることは指摘されていて、雇用問題など生活基盤の不安定さの解消が重要との対案は示されている。中迎氏はこの点を無視する。2
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月11日
そして「女性手帳」は女性の健康の役に立つと強調し、対案を示せと言う。「女性手帳」が一定の支持を得ているのも、まさにこの点にかかっている。3
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月11日
日本のリプロヘルスの現状が改善を必要する状況にあることは間違いない。そのことを逆手にとって、「女性手帳」を導入すれば解決するかのような幻想をまき散らしているのだ。4
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月11日
たとえば、子宮頸がん検診受診率は先進国で軒並み80%程度なのに、日本は25%程度だ。これは「女性手帳」を導入して「啓発」しても改善する問題ではない。5
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月11日
先進国で産婦人科がホームドクター的存在になったのは、避妊に関わったからだ。避妊は誰でも不可避だ。その避妊に真剣に向き合ったから、女性のホームドクターになったのだ。6
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月11日
ピルの値段をフランスなどのように300円(保険なしで)にして、産婦人科医療の入り口にすれば、誰もが産婦人科をホームドクターにするようになるのだ。ヨーロッパ諸国でできることが日本でできないわけはない。7
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月11日
女性医療の改善についても、実効性が疑わしい「女性手帳」導入などと言う「骨細そ」の政策を考えるのではなく、女性医療の抜本的改革を考えるのが骨太の政策というものだろう。8
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月11日
twという媒体の特性かもしれないが、あるいは単なる私の受けた印象かもしれないが、「女性手帳」はキモいから反対というTWが多い気がする。それも理解できるが、それだけでは政治過程の中でかき消されてしまうのではなかろうか。finedayspill.blogspot.jp/2013/05/blog-p…
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月11日
本日ツイートを含めて、「女性手帳」関連ツイートをブログにまとめた。finedayspill.blogspot.jp/2013/05/blog-p…
— ピルとのつきあい方(公式)さん (@ruriko_pillton) 2013年5月11日
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