薬の中にはこの酵素を強める薬がありピルの効果を弱めますが、
逆に酵素の働きを弱める薬もあります。
酵素の働きが弱まると、ピルのホルモンが代謝されずにピルの作用が強まることになります。
このようにピルの作用を強めるおそれのある薬剤の一覧です。
酵素阻害剤
分類 | 薬品等 | 備考 |
抗生物質 | エリスロマイシン | . |
抗真菌薬 | フルコナゾール イトラコナゾール ケトコナゾール ボリコナゾール |
ケトコナゾール(内服薬未承認) |
抗レトロウイルス剤 | アタザナビル(単剤使用) | . |
免疫抑制剤 | タクロリムス | . |
非ステロイド性抗炎症薬 | エトリコキシブ | (未承認) |
スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬) 高コレステロール血症治療薬 |
アトルバスタチン ロスバスタチン |
. |
血管拡張剤 | シタクスセンタン ナトリウム | . |
ピルの作用が強まっても、通常は大きな不都合はありません。
場合によっては、吐き気や頭痛などの症状が出ることがあります。
グレープフルーツ
上記の薬品のほか、グレープフルーツには上記の薬品と同様に酵素の働きを弱める作用があります。
グレープフルーツだけでなく、多くの柑橘類には酵素を阻害する物質が含まれています。
グレープフルーツが酵素を阻害する仕組みは未解明な点もありますが、
肝臓の酵素よりも腸内の酵素を阻害するとも考えられています。
酵素阻害薬同様にピルの副作用が強く出る可能性がありますが、
あくまで可能性程度の話です。
服用初期に吐き気などの副作用がある場合には、
グレープフルーツは避けるのが賢明でしょう。
逆に飲み忘れがあり不正出血が見られる場合や、
休薬期間に体調が悪くなる場合にはグレープフルーツが役に立つかもしれません。
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