2013年6月14日金曜日

イドラの中の女性器切除、そして







女性器削除は未開社会で広く存在した風習です。現在ではアフリカなどに残っており、女性の人権に対する重大な侵害として、その風習を根絶する国際的な取り組みが行われています。
女性器削除の野蛮な風習が残る社会に生きている女性の中に、この風習と立ち向かう女性が現れています。しかし、その中で生きてきた女性達はその理不尽さに気づきませんでした。
現在、先進国は避妊・中絶・出産に個人負担をなくす大きな方向で進んでいます。しかし、日本で中絶費用の個人負担をなくそうという提案がなされたら、大反対されるでしょう。そんなことをすれば、安易な中絶が増えると多くの人が考えます。その考えの中に、罰としての中絶という思想が含まれていないでしょうか。緊急避妊薬ノルレボは多くの国でドラッグストアで処方箋なしに買える薬になっています。ところが日本では、「適正使用」の名の下に、「乱用防止」策が考えられています。ノルレボが簡単に使えるようになれば、女性の性に抑止力がなくなるとの考えが見え隠れします。妊娠という罰で性行動を抑止しようとする考えと言えるでしょう。日本はアフリカほど野蛮な方法はとられませんが、罰で女性の性行動を抑止する思想で動いているように思えます。私たちの生きる日本の社会で、罰で女性の性行動を抑止する思想は当然のこととして男性だけでなく女性にも受け入れられています。それはイドラの中の偏見ではないかと思います。

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