年間30万件の中絶を8万弱に激減できる妙策が緊急避妊です。
中絶が減少して困る女性は一人もいません。
ところが、中絶が減少すると困る人もいるのかもしれません。
もし中絶減少反対の人がいても、
中絶減少反対とはいくら何でも言えないのです。
そこで緊急避妊反対の人達が考えついたのが、
緊急避妊薬の名ばかり解禁でした。
緊急避妊薬を認可するけれども、
手の届きにくいものにしてしまおうという策です。
手の届きにくいものにするというと聞こえが悪いので、
「適正使用」という美しい言葉にしました。
かつて、日本医師会も助産婦会も家族計画連盟もピルの解禁に反対でした。
国民の健康と安全を守るという口実でしたが、
その間に数百万件に上る中絶が行われました。
数百万件に上る中絶を犠牲にして、
どのような健康と安全が守られたのでしょうか。
第1類、第2類医薬品のネット販売禁止なども似たような話です。
国民の健康と安全を守るという口実が口実に過ぎないことは明らかでしょう。
女性の緊急避妊利用を遠ざける究極の政策がノルレボの認可でした。
ノルレボ認可に至る「遠ざけ政策」を見ていくことにしましょう。
当サイトが緊急避妊法を紹介するに際して、
ピルの種類と用量を表にまとめました。
当然低用量ピルも中用量ピルも含まれています。
一方、当サイトより10年後に書かれた北村邦夫氏の2010年の論文、
「緊急避妊法とプロゲスチン」(HORMON EFRONTIER lN GYNECOLOGY, VOL.17. No.2.,2010.6)でも低用量ピルと中用量ピルが表になっています。
「ピルとのつきあい方」と北村論文の内容は同じです。
北村氏は低用量ピルが緊急避妊に使用できると学術論文では明確に書いています。
この北村論文より10年ほど前、家族計画協会のサイトには以下のような記述が見られました。
緊急避妊について、「その後72時間以内に中用量ピルを2錠(低用量ピルで代用する場合は4錠)、さらに12時間後に2錠(同4錠)服用するのがピルによる緊急避妊法」と書かれています。
10年後の学術論文と同じ内容です。
中用量ピル4錠の薬価は60円程度、低用量ピル1シートの価格は当時3000円程度でした。
多くても3000円程度もあれば誰でも緊急避妊ができる状況でした。
それで30万件の中絶が8万件になるのなら、喜ばしいことだと私は思います。
しかし、それが喜ばしくないなら、女性から緊急避妊を「遠ざける」必要があります。
そこで、緊急避妊をベールに包まれた秘密の方法にすることが考えられます。
下は、家族計画協会の「あなたに知っていて欲しい緊急避妊のこと」というページです。
もう、具体的な使い方は記されていません。そして、わざわざ「特殊な使われ方」を強調しています。
一方、家族計画協会の機関誌「家族と健康」第572号(2001.11発行)には、「緊急避妊を知るために(一般的な質問に答える) 」を掲載し、
サイトにもその内容を掲載しました。
この記述からは低用量ピルが消えて、プラノバールとドオルトンの2つの中用量ピルが緊急避妊に使えるとされています。以後、10年近くの間、低用量ピルが緊急避妊に使用できることは、
秘密とされてしまいました。
緊急避妊に使用できるピルが、プラノバールとドオルトンの2つの中用量ピルだけだと言うことにしておけば、
女性が手持ちの低用量ピルで「勝手に」緊急避妊すること防ぐことができます。
さらには、緊急避妊用の「秘密の薬」は、いくらでも高い価格にできました。
もう一つのノルレボ物語(4)に続きます。
2000年に起きた異変
緊急避妊フィーバー
「適正使用」路線の第一歩
ソフィア狩り
プラノバール潰し
ノルレボ高価格の舞台裏
奇妙な親切
乱用幻想のプロパガンダ
良心的医師の悲鳴
親鸞は弟子一人ももたず
隠された情報
「適正使用」の代償
0 件のコメント:
コメントを投稿