2013年2月23日土曜日

もう一つのノルレボ物語(5)プラノバール潰し

緊急避妊を国家管理下に置くための第1弾が低用量ピル外しで、
第2弾がソフィア狩りでした。
ノルレボの発売後には、いよいよ最終第3弾のプラノバール潰しが始まります。
プラノバール潰しについてみていく前に、
まず確認しておきたいことがあります。
ノルレボタイプの緊急避妊薬が市場に現れると、
合剤タイプの緊急避妊専用薬はどこの国でもまたたく間に市場から淘汰されます。
ノルレボタイプの緊急避妊薬であるPLAN-Bが認可されると、
PREVENはまたたく間に市場から淘汰されました。
それはノルレボタイプの緊急避妊薬が、
副作用のほとんどない優れた緊急避妊薬だからです。
日本でもノルレボの価格が適正価格であれば、
プラノバール潰しなどしなくても、
またたくまに市場に広がるでしょう。
言い換えれば、ノルレボが政治価格となっているので、
プラノバール潰しが必要なだけの話です。

ごく大雑把にいうと1度の避妊失敗があると、100人中8人が妊娠します。
100人中8人を100人中2人にするのが緊急避妊薬です。
現在、年間30万件の避妊失敗などによる予期せぬ妊娠があり、
その2/3の20万件が中絶を選択しているとします。
この数字を元にすると年間375万件の避妊失敗があり、
その内30万件が妊娠し、そのうちの20万件が中絶を選択していることになります。
緊急避妊の潜在需要は年間約400万件なので、
サイトには「400万人の緊急避妊法」とタイトルをつけています。
400万人が緊急避妊にアクセスできるようにしたい。
これが「ピルとのつきあい方」の考えです。
そのためには、緊急避妊の間口を広げる必要があると考えます。
多くの国で緊急避妊薬は薬局で処方箋なしに買える薬です。
ところが、この10年間の動きは間口を狭め、
緊急避妊を女性から「遠ざける」政策でした。
限られた病院で高い価格でノルレボを処方するようにすれば、
「遠ざけ」政策は完成します。
この「遠ざけ」政策の障害は、中用量ピルの緊急避妊薬への転用です。
中用量ピルの緊急避妊薬への転用をなくさなくては、
「遠ざけ」政策は完成しません。
そこで、中用量ピルの緊急避妊薬への転用に圧力がかけられることになります。
その一端は以下の記事で見ることができます。


中用量ピルの転用を続ける病院があるのは、
ただ一つの理由です。
ノルレボの価格が高すぎる。
ノルレボの高すぎる価格では救えない女性がいるから、
良心的な病院が中用量ピルの転用を続けているのです。
圧力をかけ警告するのではなく、
ノルレボの価格を適正価格にすればすむことなのです。

もう一つのノルレボ物語(6)に続きます。

2000年に起きた異変
緊急避妊フィーバー
「適正使用」路線の第一歩
ソフィア狩り
プラノバール潰し
ノルレボ高価格の舞台裏
奇妙な親切
乱用幻想のプロパガンダ
良心的医師の悲鳴
親鸞は弟子一人ももたず
隠された情報
「適正使用」の代償

0 件のコメント: