ノルレボの価格の異常に高い価格設定に原因があると書きました。
その価格設定がどれほど異常なのか見てみましょう。
下はノルレボタイプの緊急避妊薬の価格を示したものです。
表は2012年1月に調べたもので為替レートも当時のレートで計算しています。
ノルレボの処方価格には大きな差がありますが、
多くは15000円前後に集中しています。
先進国の緊急避妊薬相場はおよそ3000円程度です。
それぞれの国の低用量ピル1シートの価格と同じかやや高めという値段です。
15000円という価格がいかに異常価格かわかると思います。
イギリスでは普通のドラッグストアで、たった26ポンドでアフターピルが買える!超お得&お手軽!ってビックリしてる横で、ロシア人は高い高いってブーブー文句言ってた。その話をトルコ人とインドネシア人にしても、超高いって言われた。むしろ日本が発展途上国?
— Kughino Shiinaさん (@kuginoshiina) 2012年9月5日
26ポンドを今日のレートで円換算してみると、3,682円でした。ノルレボの価格が異常なのがわかるでしょう。
では、ノルレボの価格はどうしてこのように異常なのでしょうか。
その理由は病院納入価格が高いからです。
ノルレボの病院納入価格は1万円弱です。
病院納入価格が他の先進国の小売価格の3倍なのですから、
お話になりません。
以下は、この価格設定についてのあすか製薬の説明です。
高い価格設定にしたのは、医師の意見があったからだと述べています。
あすか製薬に対して価格設定の意見を言える医師は、ごく少数です。
なお、この記事で「希望小売価格」となっているのは、納入価格の誤りでしょう。
記者が小売価格と勘違いしてしまうほど、1万円の納入価格などあり得ない値段です。
納入価格が高いだけではありません。
以下はある病院のサイトです。
ノルレボの価格設定について、「さまざまな通達も鑑み」決めたと書かれています。
病院での価格まで統制されているのがわかります。
ノルレボの価格は女性の手に届きにくいものにするために、
わざわざ高く設定しその高い価格を統制している人がいるのです。
以下、2014.1.13追記
(参考)ヨーロッパ諸国におけるノルレボタイプ緊急避妊薬の費用
(単位ユーロ:2014年1月現在1ユーロ=約141.5円)
3000円(21.2ユーロ)を越えるのはクロアチア、ノルウェー、スイスの3カ国、イギリスやフランスは1000円(7.06ユーロ)以下。
アルバニア 4-6
オーストリア 12.65
ベルギー 9.85
ブルガリア 14.00
クロアチア 26.00
キプロス 10.74
デンマーク 11.67
エストニア 15.79
フィンランド 18.87
フランス 6.75
ドイツ 17.00
ハンガリー 17.93
アイルランド 40.47(払い戻し後6.01ユーロ)、
イタリア 13.10
ラトビア 14.59
オランダ 15.00
ノルウェイ 26.5
ポーランド 11.58
ポルトガル 11.91-12.85
ルーマニア 20.00
スロベニア 14.00
スペイン 19.00
スウェーデン 17.00
スイス 32.34
トルコ 6.64
イギリス 6.97
(出所 European Consortium for Emergency Contraception (ECEC) 2014.1.13)
もう一つのノルレボ物語(7)に続きます。
2000年に起きた異変
緊急避妊フィーバー
「適正使用」路線の第一歩
ソフィア狩り
プラノバール潰し
ノルレボ高価格の舞台裏
奇妙な親切
乱用幻想のプロパガンダ
良心的医師の悲鳴
親鸞は弟子一人ももたず
隠された情報
「適正使用」の代償
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